LAND ROVER ディフェンダーのバッテリー交換費用は?安くする方法と手順を解説
2026.07.07
1983年から続く英国の伝説的オフローダーの魂を現代技術で再解釈した、ランドローバー ディフェンダー(L663)。2020年の登場以来、90・110・130という豊富なボディバリエーション、ガソリン/ディーゼル/PHEVという多彩なパワートレインで、世界中のアドベンチャー好きを虜にし続けています。
しかし、いざメンテナンスをしようと調べてみると、「ディーラーに見積もりを頼んだら工賃含めて8万円超えと言われた」「そもそもバッテリーがどこにあるか分からない」「交換後のリセット作業が必要と言われたがどこに頼めばいいかわからない」といった壁にぶつかる方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、バッテリーのプロが以下のポイントを詳しく解説します。
- ディーラー vs カー用品店 vs DIY 交換費用のリアルな相場
- DIY派必見!自分で交換する際の手順と注意点
- 意外と知られていない、交換後の「リセット作業」の正体
この記事を読めば、ディフェンダーのバッテリー交換に関する不安がすべて解消し、愛車をベストコンディションに保つ方法がわかります。
ディフェンダー(L663)の純正バッテリーって?
新型ディフェンダーには「GX73 10655 BD」というバッテリーが純正品として主に新車搭載されています。(全ての車体がこの純正番号のものとは限りません。)
ディフェンダーのバッテリーサイズは L5/LN5、適合の種類は AGM(バッテリータイプ)のバッテリーとなります。

バッテリー性能値 12V 90Ah 850A(EN)
主にEXIDEというメーカー製のOE品になります。(全ての車両がこのメーカー製とは限りません。)
ではこのバッテリーの交換費用を比較してみましょう。
【ディフェンダー バッテリー交換費用は?】ディーラー vs カー用品店 vs DIY 交換費用のリアルな相場
ディフェンダーのバッテリー交換費用は、どこに依頼するかで2倍以上の差が出ます。以下の表で依頼先ごとの費用感を確認してみてください。
| 依頼先 | バッテリー代 | 工賃 | 合計の目安 |
|---|---|---|---|
| 正規ディーラー | 6〜7万円 | 1万〜2万円 | 7万〜9万円 |
| カー用品店 | 3万〜4万円 | 5千〜1万円 | 4万〜5万円 |
| 自分で交換(DIY) 互換商品 VARTA 595901085 | 4.2万円 | 0円 | 約4.2万円 |
ディーラーで交換する場合
【メリット】
- 品質が確かな純正品に交換できる
- バッテリーのリセット作業(アダプテーション作業)をしてもらえる
【デメリット】
- 費用が高額
カー用品店(オートバックスなど)で交換する場合
【メリット】
- バッテリー代、交換費用を抑えられる
【デメリット】
- バッテリーのリセット作業に対応していない場合がある
- 純正品と同等以上の品質基準でないバッテリーに交換される場合がある(韓国製など)
自分で交換する場合(DIY)
【メリット】
- バッテリー代だけの費用で抑えられる
【デメリット】
- 約27kgのバッテリーの交換作業を自分で行う必要がある
DIY派必見!自分で交換する際の手順と注意点
ディフェンダーのバッテリー交換はDIYでも可能です。ただし、メモリーバックアップの準備とリセット作業を忘れないことが重要です。
必要な工具と準備
必要な工具と準備
- 新品のバッテリー
- 10mmソケットレンチ(端子の取り外し用)
- 13mmソケットレンチ(固定金具の取り外し用)
- メモリーバックアップ電源(OBD2接続タイプが便利)
- 保護手袋・保護メガネ
- +端子ケーブル用カバー(または絶縁が可能な素材のタオル等)
※車体(ボディアース)は全て「−」となっているため、交換時に+端子のケーブルが車体に触れ、ショートすることを防ぐために使用します。
注意
【重要】メモリーバックアップは必ず用意してください。バックアップなしでバッテリーを外すと、時計・オーディオのプリセット・パワーウィンドウの設定などがリセットされます。最悪の場合、エラーコードが記録されてディーラーでの診断が必要になります。
バッテリーの搭載箇所
バッテリーは車内、運転席のシート下にあります。

交換の流れ
- エンジンを停止し、キーをイグニッションから外す
- メモリーバックアップ電源をOBD2ポートに接続する
- マイナス端子(−)を先に外す
- プラス端子(+)を外す(この時プラス端子をカバーやタオルなどで絶縁状態にする)
- 固定金具を外し、古いバッテリーを取り出す(バッテリーカバーは再利用可)
- 新しいバッテリーをセットし、固定金具で固定する
- プラス端子(+)を先に接続する
- マイナス端子(−)を接続する
- メモリーバックアップ電源を外す
- エンジンをかけて動作確認する
注意
外すときは「マイナスが先」、つけるときは「プラスが先」が鉄則です。順番を間違えるとショートの原因になるため、慎重に作業してください。端子のトルクは5〜7Nmが適正値です。
ディフェンダーのバッテリー交換後に必要なリセット(アダプテーション/コーディング作業)
LAND ROVERの車両にはBMS(バッテリーマネジメントシステム)が搭載されています。車載コンピューターでバッテリーを搭載してからの期間や走行距離、バッテリーの状態などをモニタリング管理しています。またバッテリーの種類(EFBやAGM)や容量なども登録データを基に走行時の充電制御や回生制御を行っています。
リセットしないとどうなるのか
リセットをしないまま走り続けると、車は古いバッテリーのモニタリング情報のまま劣化状況に合わせた充電制御を続けます。その結果、以下のような不具合が起きる可能性があります。
- 充電電圧が適切に制御されず、新品バッテリーの寿命が縮む
- アイドリングストップが正常に機能しない
- バッテリー警告灯が消えない
せっかく新品に交換しても、登録しなければバッテリーの性能を最大限に活かせません。交換費用を抑えるためにDIYを選んでも、リセット作業だけは確実に行いましょう。
リセットの方法
LAND ROVERのバッテリー登録には、主に3つの方法があります。
| 方法 | 費用の目安 | 備考 |
|---|---|---|
| ディーラーに依頼 | 5,000〜10,000円 | 確実だが費用がかかる |
| OBD2診断機を使う | 機器代1万〜5万円 | CarlyやAutelなどのアプリ対応 |
| 整備工場に依頼 | 3,000〜5,000円 | 輸入車対応の工場を選ぶ |
DIYでリセットまで完結させたい場合は、CarlyといったスマホアプリとOBD2アダプターの組み合わせが人気です。一度購入すれば次回以降も使えるため、長い目で見ればコスパのよい選択でしょう。
ディフェンダーのバッテリー交換で失敗しないための選び方
ディフェンダーに使われているバッテリーは、一般的な国産車用とは規格が異なるEN規格(ヨーロッパ規格)のL5サイズという大型バッテリーです。
Pivi Proや電子制御エアサスペンションなど多数の高度な電子装備を抱える高級SUVであることに加え、大きな理由となっているのが、搭載エンジンです。ディーゼルエンジンはNOx(窒素酸化物)の排出を抑えるために排気ガスを再燃焼させる仕組みを備えており、ガソリン車と比べて常時の電力消費が大きくなります。さらにディーゼルエンジンはガソリンより圧縮比が高く、エンジン始動時に大電流を必要とするため、大容量かつ高出力なバッテリーが不可欠なのです。
容量の小さいバッテリーや規格の異なるバッテリーを選ぶと、バッテリー上がりや電装品のトラブルに直結します。購入前に規格・容量・バッテリータイプ(AGM)の3点を必ず確認してください。
容量(Ah)とサイズの確認
バッテリーの容量(Ah)は現在搭載されているものと同等以上を選びましょう。容量を下げると電装品への供給が不安定になりかねません。
前述の通り、ディフェンダーはDPF再生やEGRといったディーゼル特有のシステムが常時稼働しており、ガソリン車と比べて電力消費が大きい傾向にあります。そのためディフェンダーには必ずLN5サイズ・90Ah以上のバッテリーを選ぶ必要があります。容量に余裕のある高性能バッテリーへ交換することで、電装系への安定した供給が確保され、快適で力強い走りが期待できます。
AGMの代替品としておすすめしたいのが、MOLLの「AFB(Advanced Flooded Battery)」です。AFBはEFBの上位規格で、AGMの代替品として設計されており、充電受入性能(エネルギー効率)も高いため、ディーゼル特有の大きな電力消費にもより余裕を持って対応できます。さらに価格はAGMより安価でありながら、アダプテーション作業も不要。純正AGMからそのまま乗り換えられる、コストと性能を両立した選択肢です。
MOLL 86096 AFB start-stop 12V 96Ah 860A が適合です。
交換作業後のリセット作業は必ず実行する
先述しています通り、バッテリーの交換後はリセット作業をしてください。車種によってはコンピューターを接続しなくてもバッテリーがリセットされるものもありますが、「交換後に車を8時間放置する」や「窓を開けた状態でドアを数回開け閉めする」などその車種ごとに方法も変わります。また交換後、数km走ることでバッテリーへの充電の受入具合の変化をコンピューターが感知して、自動リセットするものもありますが、交換時からの時差が生じますし、いずれの方法も即効性がありません。
そのため、交換後にリセットが可能な整備工場でのリセットまたはOBD2ツールによるリセットを推奨します。
パソコンやスマートフォンがシステムアップデート後に電源が再起動するのと同じと思っていただけるとイメージしやすいかと思います。
LAND ROVERのバッテリー交換に関するよくある質問
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LAND ROVERの純正バッテリーはどこのメーカー製?
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LAND ROVERの純正バッテリーは、複数のメーカーがOEしています。現在、日本での純正品はEXIDE社のバッテリーが主流です。欧州の自動車メーカーでは純正品に搭載するための品質基準が決められています。その基準を満たさないバッテリーを一部自動車メーカーでは車両搭載不可としていた時期が過去にはありました。
社外品を選ぶ場合も、OEバッテリーと同じ品質基準・製造ラインで製造されているドイツ製のVARTAやMOLLなどのバッテリーを選ぶことを推奨します。
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ディフェンダーのバッテリー交換時期はどのくらい?
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3〜5年が一般的な交換サイクルです。ただし、短距離走行が多い場合や、夏場の高温環境で使う場合は2〜3年で寿命を迎えることもあります。
そもそもディーゼル車は長距離走行を想定して設計されており、高速道路や郊外での連続走行でバッテリーをしっかり充電しながら使うことを前提としています。しかし日本では信号付きの交差点が世界的に見ても多く、街中での短距離・ストップ&ゴーの繰り返しはメーカーの想定以上に過酷な環境といえます。充電が十分に行われないまま放電だけが続くため、バッテリーへの負荷は知らず知らずのうちに蓄積されていきます。
さらにディフェンダーはDPF再生やEGR、テレインレスポンスなどの電子制御システムが常時稼働しており、ブレーキや走行状況に応じてシステム制御の頻度が増すほどバッテリーへの負荷も大きくなります。大柄なボディと豊富な電装品を支えるL5という大容量バッテリーをもってしても、日本の市街地走行が中心のオーナーは特に注意が必要です。
そのため充放電サイクル耐性の高い高性能バッテリーへの交換を強く推奨します。
ディフェンダー(L663)のバッテリー交換まとめ
ランドローバー ディフェンダー(L663)のバッテリー交換費用は、ディーラーで7万〜9万円、カー用品店で4万〜5万円、DIYなら約4万円が目安です。費用を抑えるなら、ネット通販で適合バッテリーを購入し、持ち込みでディーラーやカー用品店などコンピューター設定までしてもらえるところでの交換がオススメです。DIYでも良いですが、少しでも安心して長くご利用いただくためには専門業者様での交換を推奨します。
交換時期は3〜5年が目安で、アイドリングストップが作動しなくなったら劣化のサインです。そして、ランドローバーでは交換後のコーディング(BMS登録)を忘れないことが大切です。
バッテリー選びでは、バッテリー種類・適切な容量(Ah)・正しいサイズの3点を必ずチェックしましょう。